【留学生の話】一度は経験する差別体験の話

・カナダ人から見ると日本人、中国人、韓国人はみんな一緒

留学時、まず最初に人種差別のように感じるのは、
突然、中国語で話されたり、韓国語で話しかけられることです。

お店に入って、注文をしようとした時に何も言われずに韓国語のメニューを渡されることも少なくないです。

飲食店だけでなく、通りすがりに、
中国人が嫌いなカナダ人に中指を立てられることもありました。

逆に韓国が好きなカナダ人が、日本人を「韓国人」だと勘違いして
「アニョハセヨ~」と好意を持って話しかけてくることもあります。

これは差別というよりかは「見分けがつかない」ゆえに起こってしまう問題です。

自分たちに置き換えて考えても、
相手がブラジル人なのか、ドイツ人なのか、果たしてカナダ人なのか見分けをつけるのは難しいです。

私たちは日本人であることにもちろんプライドを持っていますが、
外見で間違えられてしまうのは仕方ないことです。

これは「差別だ」と、深く捉えないのがベストです。

・ヨーロッパ人に軽視される日本人

多国籍であるカナダの語学学校はヨーロッパ、アジア、南米、様々な国の人がやってきて英語を学ぶ場所になっています。

そこでよく起こる差別は、
ヨーロッパ人がアジア人を嫌う性質があることです。

語学学校ではよくクラス替えがあり、自己紹介をする場面がとても多いです。

隣に座っていたクラスメイトとペアを組んで自己紹介し合う授業で、
私はフランス人の男性とペアを組むことになりました。

そこでまず最初に発された言葉は
「お前はアジア人だから、俺がお前の名前を覚える必要はない」でした。

私は反論することもできず「そうなんだね」
と返すことしかできませんでした。

すると、次に彼が「日本人は臆病者で有名だ」と言ったのです。

さすがの私もこの発言は許せず、授業が終わった後に先生に相談しました。

歴史上、ヨーロッパから見て日本は「臆病者」であるのかもしれませんが、
これはさすがにショックです。

それ以来、フランス人を避けることも度々ありましたが、
他のフランス人と関わる機会もあり、
全員が全員日本人やアジア人に対して、嫌う意識があるのわけではないと知りました。

日本のアニメが好きなフランス人や、
日本の文化が好きなドイツ人にも出会いました。

〇〇人だから避けるのではなく、「人」としてみることが重要です。

ただ、ヨーロッパの歴史や、昔から引き継がれる国の概念だけでみると
「アジア人」は嫌う対象なのかもしれません。

・一緒に写真を撮ると、南米人が日本人の細目を真似する

南米人から見ると、日本人の顔は薄くて、平たい、細い目をしてるアジア人です。

「一緒に写真撮ろうよ!」と
南米の友達と写真を撮ろうとすると、

「いいよ!あ、私たちあなたの真似しないと日本人の目の小ささ目立っちゃうわよね」
と、わざと細目にしたり、
指でまぶたをつり上げて、目を小さく見せてきたのです。

確かに南米人、欧米に比べて日本人は目は細いですが、
写真を一緒に撮るたびに真似をされるのは辛かったです。

彼らには悪気はないのかもしれませんが、
目の細さをいじるのは、肌の色をいじるのと同じくらい差別を感じます。

「ちょっとそれ不快に感じるからやめて?」
と伝えるとすんなり謝ってやめてくれました。

相手が友人であれば、はっきりこれは差別的で不快だと伝えることも大事です。

・国による差別もあるが人の性格それぞれ

現在、日韓の情勢がとても悪くなっていますが、
あれは国同士のメディアが問題を大きく取り上げているだけであったり、
昔の歴史にとらわれている人たちだけが問題視していることもあります。

実際留学時は日韓のカップルが多かったですし、
留学が終わって帰国後、今でも連絡を取る友人は韓国人だっりしします。

国同士の昔の歴史はどうしても消えないですし、
その歴史を引きずって考えてしまう人ももちろんいます。
なので、どうしても「差別的」な行動や言動を見たり聞いたりします。

それでも歴史にとらわれず、今の日本や、「私」という存在を気に入って
仲良くしてくれる人もたくさんいます。

「この国の人は日本を差別するから関わらないでおこう」
という考えも「差別」になるので気を付けましょう!

気づいたらあなたも誰かを「差別」する側になっているかもしれません。
相手を「国の人」ではなく「ひとりの人間」として接しましょう。

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